素足のメテオライト
あらすじ
流れ星に願いをかけた「普通」を愛する少年・朝田名有介。彼の前に、「神」を名乗る少女・ダルミルが現われ、有介の「普通」は瓦解する…。
「神の概念」の描き方が素晴らしい作品だと思います。神とは何か、その問題定義が最初から最後までぶれずに一貫して描かれているのはよかった。今年のマンガ1位候補★★★★★
以下ネタバレ
神とは何であろうか?
生きていれば神に祈ったことがない人は少数ではないかと思うほどに神頼みは一般的な方法になってしまっている
「神に祈ったことのあるアナタはこの物語の被害者であり加害者である。」
1巻は突然現れた神と名乗る少女との冒険活劇であり
2巻は神が複数いることが判明する
3巻は喰星が進化し物語が加速し、ある真実がわかる
4巻は神の存在とは何を示すのか?その定義を問われる
5巻は今までの「普通」が壊れ「秘密」が出てしまって大団円を迎える
本作品は終始神と人の関係について語られている
その答えはとても素晴らしく私の心に刺さった。
この作品の神は神を否定させるために神として顕現する、つまりは神頼みといった行為を否定し自分自身の足で歩かせることが彼ら、彼女らの目的であった
それを踏まえて主人公の普通に対する歪みは異常そのものだ、そこにありし日の妹とにどこか似たダルミルがやってきて、主人公の成長を促した。
一巻のちくしょうと5巻のちくしょうは重さが違うどころか次元が違う
この作品は終始徹底して一つの物語を紡いだからこそよかったと改めて思う。
おそらく今年のマンガ 1位になるでしょう(私的ランキング)